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親の家や実家を片付けていると、食器棚や押し入れの奥から、古い食器がまとまって出てくることがあります。
箱に入ったままの食器、来客用の湯のみ、古い皿や茶碗、茶道具、贈答品のセットなど、今後使う予定はなくても、すぐに捨ててよいのか迷う物も多いのではないでしょうか。
古い食器のすべてに金銭的な価値があるわけではありません。しかし、ブランド食器、作家物、伝統的な陶磁器、未使用の箱付き食器などは、種類や状態、現在の需要によって査定対象になることがあります。
大切なのは、「古いから価値がある」と決めつけることでも、「使わないから価値がない」と思い込むことでもありません。
まずは刻印や箱、保存状態などを確認し、売る・残す・譲る・処分する候補に分けて考えましょう。
古い食器を見つけたら、最初に確認したいこと
食器棚や押し入れから古い食器を出したら、すぐに洗ったり、箱を捨てたりせず、分かる範囲で情報を確認します。
最初に見ておきたいのは、次の5項目です。
- 底や裏側に刻印、銘、メーカー名があるか
- 元の箱、栞、説明書、証明書などが残っているか
- 皿、湯のみ、カップなどの数が揃っているか
- 欠け、ひび、変色、大きな傷がないか
- 親や家族から購入時期や由来を聞けるか
これらは、食器の種類や状態を確認する手がかりになります。ただし、当てはまる項目が多いからといって、買取や査定額が保証されるわけではありません。
古い食器が査定対象になるかを見るポイント
メーカー・窯元・作家名を確認する
食器の底や裏側には、メーカー名、窯元名、作家名、産地名などが記されている場合があります。
有田焼、九谷焼、伊万里焼などの陶磁器や、ウェッジウッド、マイセン、リモージュなどの洋食器も、種類や状態によっては査定対象になります。
ただし、産地名や有名なブランド名が入っているだけで、高い価値があるとは判断できません。同じメーカーや産地でも、製造時期、シリーズ、保存状態、現在の需要によって評価は変わります。
箱や付属品が残っているか確認する
作家物や贈答品では、木箱、紙箱、栞、共布、説明書などが、品物を確認する材料になる場合があります。
箱だけ先に処分せず、食器と一緒に保管しておきましょう。箱と中身が入れ替わっている可能性もあるため、箱の記載と食器の刻印が対応しているか確認します。
セットの数を確認する
湯のみ、茶碗、皿、カップとソーサーなどは、元の数が揃っているか確認します。
箱に「五客」「十客」などと書かれている場合は、中身の数と合っているか数えておきましょう。セットが揃っていることは判断材料の一つですが、数が欠けているからといって、直ちに価値がないとは限りません。
保存状態を確認する
欠け、ひび、大きな傷、変色、強い汚れなどがないか確認します。
状態は査定に影響する場合がありますが、古い作家物や骨董品の可能性がある食器は、傷みがあるという理由だけで処分せず、品物の種類を確認してから判断した方が安心です。
現在の需要によって評価が変わる
食器の評価は、古さだけで決まるものではありません。現在探している人がいるか、再販売しやすい種類かなども関係します。
未使用品や箱付きであっても、一般的な贈答品や大量生産された食器は、買取が難しい場合があります。反対に、単品でも作家やシリーズが分かる物は、確認する価値がある場合があります。
査定前に行う6つの準備
1.刻印や銘を写真に撮る
食器の正面、裏側、底の刻印、箱の文字、傷のある部分などをスマートフォンで撮影します。
小さな文字は、撮影した写真を拡大すると確認しやすくなります。家族へ相談するときや、写真による事前相談が利用できる場合にも役立ちます。
2.種類ごとに分ける
皿、湯のみ、茶碗、酒器、茶道具、洋食器など、分かる範囲で種類ごとにまとめます。
作家名やブランド名が分かる物、箱付きの物は、一般的な食器と分けておくと確認しやすくなります。
3.セットの数を確認する
同じ柄や形の食器が何点あるか数え、箱に書かれた数と中身を照合します。
無理に一つの箱へ詰め直すと、別の食器が混ざることがあります。元の組み合わせが分かる場合は、その状態を保ちましょう。
4.箱や付属品を残す
木箱、紙箱、栞、説明書、証明書、共布などは、食器と一緒に残します。
包装紙などに購入店や贈り主の情報が書かれていることもあります。査定や家族への確認が終わるまでは、先に処分しない方が安心です。
5.無理に洗ったり磨いたりしない
強くこする、研磨剤を使う、食器洗浄機に入れるといった作業は、表面や絵付けを傷める可能性があります。
材質や状態が分からない場合は、軽くほこりを払う程度にとどめます。汚れがある場合も、査定先へ手入れ方法を確認してから対応すると安心です。
6.分かる範囲で由来を記録する
親や家族から話を聞ける場合は、購入した時期、贈られた経緯、誰が使っていたかなどを簡単にメモします。
正確な情報が分からなくても、「祖父母の代からあった」「結婚祝いとして贈られた」といった情報が確認の手がかりになる場合があります。
売る・残す・譲る・処分する判断方法
古い食器は、すべてを売る必要も、すべてを捨てる必要もありません。次の4つに分けると判断しやすくなります。
査定を検討する候補
- メーカー、窯元、作家名が確認できる
- 箱や説明書などの付属品が残っている
- 同じ柄や種類のセットが揃っている
- 未使用または使用感が少ない
- 茶道具、酒器、ブランド洋食器など、種類が分かる
- 古い品物で、家族だけでは判断しにくい
上記に当てはまっても、必ず買取されるわけではありません。捨てる前に種類や価値を確認する候補として考えます。
家族で残す候補
- 親が大切にしている食器
- 家族の行事や来客時に使っていた食器
- 思い出や由来を次の世代へ伝えたい食器
- 現在も日常生活で使用している食器
金銭的な価値が高くなくても、家族にとって大切な品物があります。親が存命の場合は、本人の意思を確認せずに売却や処分を進めないことが大切です。
譲渡や再利用を検討する候補
- まだ安全に使用できる一般的な食器
- 買取は難しいものの、使用できる食器セット
- 家族や知人に引き取り希望がある食器
譲渡先や寄付先によって、受け付ける品物や状態が異なります。持ち込む前に条件を確認しましょう。
処分を検討する候補
- 大きく割れている、または安全に使用できない
- 強い汚れやカビがあり、再利用が難しい
- 家族が残すことを希望せず、買取や譲渡も難しい
陶磁器、ガラス、漆器などは、自治体によって分別区分が異なります。粗大ごみ、不燃ごみなどと一律に判断せず、住んでいる自治体の公式案内を確認してください。
インターネットの販売価格を見るときの注意点
同じメーカーや似た柄の食器をインターネットで検索すると、販売価格が表示されることがあります。
ただし、店頭やオンラインショップの販売価格と、買取業者が提示する査定額は同じではありません。また、出品中の価格は、実際に売買が成立した金額とは限りません。
食器の状態、付属品、セット内容などにも違いがあるため、検索で見つけた金額だけを基準に価値を決めつけないようにしましょう。
古い食器を査定に出すときの注意点
食器が査定対象か事前に確認する
買取サービスによって、一般的な食器、ブランド洋食器、陶磁器、茶道具、骨董品など、取り扱う品目が異なります。
申し込む前に、売りたい食器が査定対象に含まれているか、公式サイトや問い合わせ窓口で確認しましょう。
費用とキャンセル条件を確認する
出張買取を利用する場合は、出張費、査定料、キャンセル料の有無を申し込み前に確認します。
査定額に納得できなかった場合に断れるか、査定だけでも利用できるかも確認しておくと安心です。
希望していない品物は見せない
食器の査定を依頼したにもかかわらず、貴金属やブランド品など、依頼していない物の売却を求められるトラブルが報告されています。
売るつもりのない品物は見せず、希望していない査定や勧誘ははっきり断りましょう。
契約書面の内容を確認する
売却する場合は、契約書面に品物の名称や特徴、点数、価格などが具体的に記載されているか確認します。
「食器一式」などの曖昧な記載だけになっていないか、手放す品物と書面の内容が一致しているかを見てから判断しましょう。
その場で急いで決めない
査定を受けることと、売却を決めることは別です。金額に納得できない場合や、家族へ確認したい場合は、その場で契約する必要はありません。
判断に迷う場合は一度持ち帰って考え、必要に応じて別の査定先へ相談する方法もあります。
訪問購入のクーリング・オフを確認する
自宅を訪問した事業者へ品物を売る「訪問購入」では、特定商取引法の対象となる取引の場合、定められた書面を受け取った日を1日目として8日以内であれば、クーリング・オフできる制度があります。
対象となる取引では、この期間中、品物の引き渡しを拒むこともできます。ただし、一部の品物や取引は適用対象外となるため、詳しくは消費者庁「訪問購入」をご確認ください。
突然の訪問や強引な勧誘などで困ったときは、消費者ホットライン「188」へ相談できます。
古い食器や着物・切手を捨てる前に、査定できる品物を確認してみませんか。
まとめ|古い食器は確認してから行き先を決める
実家片付けで古い食器が出てきたら、すぐに捨てる前に、底や裏側の刻印、箱や付属品、セットの数、保存状態を確認しましょう。
メーカー、窯元、作家名が分かる食器、箱付きの食器セット、茶道具、ブランド洋食器などは、種類や状態によって査定対象になる場合があります。
一方で、金銭的な価値が高くなくても、家族にとって大切な思い出が残っていることがあります。親や家族と相談し、売る・残す・譲る・処分する候補に分けて考えることが大切です。
価値が分からない物は査定で確認し、処分する物は自治体の分別ルールに従うことで、後悔の少ない実家片付けを進めやすくなります。

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