実家の古本・蔵書は売れる?捨てる前の仕分けと査定方法

実家片付け

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実家から出てきた古本は、ISBNだけでは価値を判断できない

実家を片付けていると、本棚や段ボール箱から大量の本が出てくることがあります。

小説、全集、専門書、美術書、郷土資料、古い雑誌など、種類が多いほど「売れる本なのか」「資源回収に出してよいのか」と判断に迷うのではないでしょうか。

古本の価値は、単純に新しいか古いか、ISBNが付いているかだけでは決まりません。

一般的な中古本として売りやすい本がある一方、ISBNのない古書、地域限定の資料、古い地図、展覧会図録、個人出版物などが、専門分野の古書店で取り扱われることもあります。

大切なのは、本の新しさだけで処分を決めず、一般的な中古本と専門的な古書を分けて考えることです。

この記事では、実家から出てきた古本を、残す・査定に出す・譲る・処分するための確認方法を解説します。

最初に本の間や箱の中を確認する

本をまとめて移動したり処分したりする前に、ページの間や収納していた箱の中を確認しましょう。

古い本の間から、次のような物が見つかることがあります。

  • 現金や商品券
  • 写真や手紙、はがき
  • 預金通帳や保険関係の書類
  • 土地や相続に関する書類
  • 著者の署名が入った紙
  • 購入時の領収書や古書店の札

ただし、大量の本を強く振ったり、乱暴に逆さにしたりする必要はありません。本を傷めないよう、少しずつ確認してください。

重要書類を探す場所については、実家片付け前に確認したい重要書類の保管場所でも解説しています。

古本を5つのグループに仕分ける

最初から一冊ずつ価格を調べると、作業が進まなくなります。まずは次の5つに大きく仕分けましょう。

1. 家族が残したい本

親が大切にしている本、家族の思い出がある本、今後も読みたい本は、金銭的な価値とは別に残す候補にします。

親が存命の場合は、本人の同意を得ずに売却・処分しないことが基本です。

2. 専門店に確認したい古書や資料

次のような本や資料は、ISBNがなくても、すぐに処分せず専門の古書店へ相談する候補です。

  • 戦前・戦後間もない時期の本や雑誌
  • 古い地図、旅行案内、鉄道資料
  • 地域の歴史、学校史、自治体史などの郷土資料
  • 美術書、展覧会図録、写真集
  • 専門分野の研究書や学術書
  • 限定本、私家版、個人出版物
  • 著者の署名や書き込みがある本
  • 古い絵本、児童書、漫画、雑誌
  • まとまった分野や人物の蔵書

古いから価値があるとは限りませんが、古いという理由だけで価値がないとも判断できません。

3. 一般的な中古本として査定する本

比較的新しい小説、実用書、資格本、漫画、趣味の本などは、一般的な古本店や宅配買取の査定対象になることがあります。

このグループではISBNやバーコードが、本の情報を特定する手がかりになります。ただし、ISBNが付いていても、需要や在庫状況によっては値段が付かないことがあります。

4. 譲渡や寄贈を検討する本

家族や知人が読みたい本は、譲る方法もあります。

図書館や資料館へ寄贈したい場合は、持ち込む前に必ず受け入れ条件を確認してください。すでに所蔵している本、傷みやカビがある本、収集方針に合わない本などは受け付けてもらえない場合があります。

5. 資源回収・処分を検討する本

査定や譲渡が難しく、家族も残す予定がない本は、自治体の分別ルールに従って資源回収や処分を検討します。

濡れた本、カビが広がった本、特殊加工された表紙などは、古紙回収に出せない地域もあります。自治体の案内を確認してください。

本の価値を確認するために記録したい項目

古書店へ相談するときは、次の情報が分かると本を特定しやすくなります。

  • 書名
  • 著者名・編者名
  • 出版社名
  • 発行年月日
  • 版・刷の表示
  • 全集やシリーズが揃っているか
  • 箱、カバー、帯、付録の有無
  • 署名、落款、蔵書印、書き込みの有無
  • 破れ、日焼け、水濡れ、虫食い、カビの状態

これらの情報は、多くの場合、本の最後にある「奥付」で確認できます。表紙、背表紙、奥付、箱、傷みのある部分を写真に撮っておくと、事前相談に利用しやすくなります。

「初版だから高い」とは限らない

古本では「初版」という言葉が注目されますが、初版であれば必ず高く売れるわけではありません。

著者や作品への需要、発行部数、版の違い、保存状態、箱や帯の有無などを含めて判断されます。同じ初版本でも、状態や付属品によって評価が変わることがあります。

また、全集の一部が欠けている場合でも、特定の巻だけに需要がある可能性があります。「揃っていないから価値がない」と決めつけず、専門店に確認してから判断すると安心です。

ISBNがない本も確認する

日本でISBNの付与が始まったのは1981年です。それ以前に発行された本には、ISBNが付いていないものが多くあります。

そのため、ISBNがないことは、価値がないという意味ではありません。

ISBNがない本を調べる場合は、「書名・著者名・出版社名・発行年」を組み合わせて検索します。

日本の古本屋などで同じ本が扱われているか確認する方法もあります。ただし、掲載されている販売価格は、買取査定額ではありません。書店の在庫状況や状態を含めた販売価格なので、その金額で買い取られるとは限らない点に注意してください。

蔵書印や書き込みを消さない

本に名前、蔵書印、書き込み、値札などがあると、きれいにしてから査定に出したくなるかもしれません。

しかし、消しゴムで強くこする、シールを無理にはがす、濡れた布で拭く、テープで補修するといった作業は、本を傷める原因になります。

署名や書き込みが著者や関係者によるものだった場合、判断材料になる可能性もあります。誰が書いたものか分からない場合も、そのままの状態で専門店に見てもらいましょう。

カビが疑われる本は直接においを嗅がない

カビ臭や白・黒・緑色の斑点がある本は、ほかの本から離して扱います。

カビが疑われる本を顔に近づけて直接においを嗅いだり、室内で強く払ったりしないでください。カビの胞子を吸い込むおそれがあります。

作業する場合は、換気し、手袋とマスクを使用します。カビのある本をきれいな本と同じ箱に入れないことも大切です。

価値がありそうな古書にカビがある場合は、自分で水拭きや薬剤処理をせず、写真を撮って専門店へ相談してください。国立国会図書館も、カビが発生した資料を扱う際は、作業者への健康被害に注意するよう案内しています。

一般的な古本店と専門古書店を使い分ける

すべての本を同じ買取店へ持ち込む必要はありません。本の種類に合わせて相談先を分ける方法があります。

本の種類 相談先の例
比較的新しい小説・実用書・漫画 一般的な古本店、宅配買取
戦前の本・古文書・和本 古典籍や古文書を扱う専門古書店
美術書・写真集・展覧会図録 美術書を扱う古書店
郷土資料・学校史・地域の記録 地域資料を扱う古書店、地域の図書館・資料館
学術書・専門書 該当分野を扱う専門古書店

本が数百冊以上ある場合は、先に本棚全体と代表的な本の写真を送り、対応可能な分野や出張査定の条件を確認すると、運搬の負担を減らせます。

古本の査定を依頼するときの確認事項

査定を申し込む前に、次の項目を確認しましょう。

  • 取り扱っている本の分野
  • 査定料、出張料、送料の有無
  • 値段が付かなかった本の扱い
  • キャンセルした場合の返送料
  • 一冊ごとの査定か、まとめての査定か
  • 査定額に納得できない場合に断れるか
  • 買取明細を発行してもらえるか

親や兄弟姉妹の所有物が混ざっている場合は、誰の本を売却したのか分かるよう、査定前に一覧や写真を残しておくと安心です。

買取先の確認方法については、安心して利用できる買取業者の選び方も参考にしてください。

図書館や資料館への寄贈は事前確認が必要

「捨てるより図書館に寄贈したい」と考える人もいますが、図書館がすべての本を受け入れているわけではありません。

特に大量の本を、連絡せずに直接持ち込むことは避けましょう。書名、発行年、冊数、状態などを伝え、受け入れ可能か確認します。

地域の歴史や学校、団体、行事に関する資料は、一般的な中古本として値段が付かなくても、地域資料として検討される場合があります。ただし、最終的な受け入れや取り扱いは各施設の判断になります。

古本以外の品物も一緒に出てきたら

本棚や書斎からは、切手、古銭、古いはがき、絵画、掛け軸、時計などが一緒に見つかることがあります。

古本店では取り扱わない品物もあるため、専門分野が異なる物は分けて相談しましょう。

古本と一緒に出てきた切手・古銭・掛け軸などを捨てる前に、査定対象になる品物を確認してみませんか。

捨てる前に査定できる品物を確認する

まとめ

実家から古本が大量に出てきた場合は、ISBNの有無や発行年だけで処分を決めないことが大切です。

比較的新しい本は一般的な古本店、古書・郷土資料・美術書・専門書などは、その分野を扱う専門古書店へ相談すると判断しやすくなります。

査定前には、書名、著者名、出版社、発行年、版、付属品、保存状態を確認し、写真を残しておきましょう。蔵書印や書き込みを無理に消したり、カビのある本を直接嗅いだりすることは避けてください。

すべての古本に金銭的な価値があるわけではありません。しかし、価値が分からない本を一律に処分せず、家族の思い出、資料としての価値、現在の需要を分けて確認することで、後悔の少ない実家片付けにつながります。

参考情報

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