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実家から出てきた古い陶磁器は、すぐに処分しない
実家や親の家を片付けていると、古い皿、壺、花器、置物、茶道具などが出てくることがあります。
見た目が古いと「骨董品かもしれない」と感じる一方で、窯元や作家名が分からず、一般的な食器なのか、査定で確認した方がよい品物なのか判断に迷うこともあります。
陶磁器の価値は、古さや見た目だけでは決まりません。作られた時代、窯元や作家、品物の由来、箱や付属品、保存状態、現在の需要、真贋など、複数の要素によって評価が変わります。
そのため、自分だけで骨董品かどうかを断定するのではなく、品物を傷めないように扱い、査定や家族への確認に必要な情報を残すことが大切です。
この記事では、実家から出てきた古い陶磁器について、査定前に確認したいポイントと、避けた方がよい自己判定方法を解説します。
最初に「食器・装飾品・用途不明」に分ける
陶磁器が大量にある場合は、一点ずつ価値を調べる前に、用途によって大まかに分けてみましょう。
- 食器類:皿、碗、湯のみ、急須、酒器、洋食器など
- 装飾品:壺、花器、置物、飾り皿など
- 茶道具:茶碗、水指、香合、建水など
- 用途不明:使い方や種類が分からない物
用途が分からない物や、箱と品物の組み合わせが確認できない物は、すぐに処分せず「確認待ち」として分けておきます。
装飾品だから高価、日用品だから価値がないとは限りません。品物の用途だけで売却や処分を決めないようにしましょう。
古い陶磁器を扱うときに避けたいこと
査定前の陶磁器は、できるだけ現在の状態を保つことが重要です。
次のような確認方法は、品物を傷める可能性があるため避けてください。
- 爪や硬い物で表面を擦る
- 音を確認するために強く叩く
- 水を垂らして吸水性を試す
- 洗剤や漂白剤で洗う
- 研磨剤や金属磨きを使用する
- 剥がれかけたシールやラベルを取る
- ひびや接着部分を自分で修理する
陶磁器は、表面の釉薬、絵付け、金彩、修復部分、焼成方法などによって、水や摩擦への強さが異なります。
特に、釉薬の剥がれ、ひび、接着跡、金色や銀色の装飾がある場合は、無理に汚れを落とさず、柔らかい布やタオルを敷いた場所で確認しましょう。
査定前に確認したい6つのポイント
1. 底面や裏側の印を確認する
陶磁器の底面や裏側には、窯元名、作家名、陶印、落款、産地名、メーカー名などが入っている場合があります。
小さな文字や図柄は、スマートフォンで撮影して拡大すると確認しやすくなります。
ただし、印があるだけで作家物や骨董品と断定することはできません。反対に、印がない品物でも確認する価値がある場合があります。
印は「価値を決める証拠」ではなく、品物の情報を調べる手がかりとして考えましょう。
2. 箱と付属品を探す
陶磁器の近くに、木箱、紙箱、栞、説明書、共布、購入時の領収書などが残っていないか確認します。
箱には、作家名、作品名、窯元名などが書かれている場合があります。古く汚れた箱でも、品物の情報を確認する材料になる可能性があるため、先に箱だけを捨てないでください。
どの箱にどの品物が入っていたか分からない場合は、無理に組み合わせず、箱と品物を別々に撮影して残しておきましょう。
3. 品物の由来を家族に聞く
親や親族に確認できる場合は、次のような情報を聞いてみましょう。
- いつ頃から家にあったか
- 誰が購入した、または譲り受けた物か
- どこで購入したか
- 贈答品や記念品だったか
- 家族が残したいと考えているか
「祖父母の代からあった」「旅行先で購入した」「親族から贈られた」といった情報も、品物を調べる手がかりになることがあります。
正確に分からない場合は、推測で年代や作者を決めず、「由来不明」と記録しておきます。
4. 保存状態を目で確認する
陶磁器を明るい場所で確認し、次の状態を写真とメモで残します。
- 欠けやひびの有無
- 絵付けや金彩の剥がれ
- 変色や目立つ汚れ
- 接着や補修の跡
- 箱や付属品の状態
- 複数点ある場合は、その点数
欠けやひびがあるから必ず価値がないとも、古い修復跡があるから価値があるとも限りません。状態が査定にどう影響するかは、品物ごとに異なります。
5. 全体・底面・傷の写真を撮る
写真査定や家族への確認に備えて、次の部分を撮影しておきましょう。
- 品物の正面と背面
- 左右から見た形
- 底面や裏側の印
- 箱と付属品
- 欠け、ひび、修復跡などがある部分
- 複数点ある場合は、全体の点数が分かる写真
大きさも分かる範囲で記録します。ただし、壺の口、取っ手、装飾部分だけを持たず、両手で底を支えて扱ってください。
6. 所有者と家族の意向を確認する
実家にある品物でも、親本人やほかの家族が所有している場合があります。
親が健在の場合は本人の意思を基本とし、遺品整理の場合は、所有関係や家族の希望を確認してから査定や売却を進めます。
金銭的な価値が高くなくても、家族にとって大切な思い出の品である可能性があります。査定に出す前に、写真を家族で共有しておくと安心です。
自分だけで断定しない方がよい5つの判断
古い陶磁器について、次のような判断を自分だけで決めるのは避けた方がよいでしょう。
- 古いから必ず価値がある
- 有名な産地名があるから高価である
- 作家名らしい印があるから本物である
- 欠けやひびがあるから価値がない
- ネットで同じような品物が見つからないから処分してよい
ネット上の販売価格も、そのまま買取価格になるわけではありません。販売中の価格、実際の落札価格、買取査定額はそれぞれ異なります。
似た品物でも、年代、作者、真贋、状態、箱や付属品の有無によって評価が変わるため、ネットの写真だけで金額を決めつけないようにしましょう。
査定で確認してもよい陶磁器の例
次のような陶磁器は、すぐに処分せず、査定対象になるか確認してもよい品物です。
- 作家名や窯元名と思われる印がある
- 木箱や栞などの付属品が残っている
- 親や祖父母が大切に保管していた
- 購入先や由来を確認できる
- 花器、置物、飾り皿、茶道具など用途がはっきりしている
- 複数の品物が一式として残っている
- 種類や価値が分からず、処分してよいか判断できない
これらに当てはまっても、必ず買取価格が付くわけではありません。査定は価値を保証するものではなく、売る・残す・譲る・処分するための判断材料として利用します。
陶磁器の査定先を選ぶときの確認事項
査定を申し込む前に、次の点を確認しましょう。
- 陶磁器や骨董品を取り扱っているか
- 査定料、出張料、送料などがかかるか
- 査定後に売却を断れるか
- 宅配査定の場合、返送料を誰が負担するか
- 会社名、所在地、電話番号が明記されているか
- 古物商許可に関する表示があるか
- 査定額について説明を求められるか
価値がある可能性のある品物や、家族にとって大切な品物は、時間に余裕があれば複数の査定先へ相談する方法もあります。
査定額に納得できない場合は、その場で売却する必要はありません。家族に確認したい場合も、いったん持ち帰って考えましょう。
古い陶磁器や骨董品を捨てる前に、査定方法と買取の注意点を確認してみませんか。
訪問買取を利用するときの注意点
自宅へ査定員が来る訪問買取では、陶磁器の査定を依頼したにもかかわらず、貴金属や時計など、依頼していない品物の売却を求められる場合があります。
売る予定のない品物は見せず、その場で契約を急かされても、納得できなければ断りましょう。
訪問購入では、事業者名、品物の種類、購入価格、支払方法などが記載された書面を確認します。クーリング・オフには対象や条件があるため、詳しくは消費者庁の案内を確認してください。
困った場合は、消費者ホットライン「188」へ相談できます。
古い食器全般の判断方法との違い
この記事では、古い陶磁器について、骨董品かどうかを自分で断定するのではなく、査定前に確認しておきたい情報と安全な扱い方を中心に解説しました。
日常用の皿や湯のみ、ブランド食器、食器セットなどを、売る・残す・処分する基準については、次の記事で詳しく解説しています。
まとめ
実家から古い陶磁器が出てきた場合は、古そうに見えるという理由だけで、骨董品や高価な品物と決めつけないようにしましょう。
底面の印、箱や付属品、品物の由来、保存状態などを確認し、全体と細部の写真を残しておくと、家族への確認や査定相談に役立ちます。
爪で擦る、水を垂らす、強く叩く、洗剤で洗うといった自己判定は、品物を傷める可能性があるため避けてください。
価値が分からない物はすぐに捨てず、売る・残す・譲る・処分するための判断材料として、必要に応じて査定を利用しましょう。


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